筋トレ後のクールダウンは意味ない?②


こんにちは!Nです!

前回のブログで筋トレ後のクールダウンについて紹介しました

①疲労が取れる×

②筋肉痛が減少する×

③脳疲労を改善する×

④体が柔らかくなる×

まだまだ紹介したい内容があります!

今回は前回紹介しきれなかった3つの事実をお伝えします!

よろしくお願いします!

~⑤筋力を回復させる「筋グリコーゲン」を合成できる×~

高強度トレーニングは、筋肉のグリコーゲン貯蔵を枯渇させる可能性があり、トレーニング後24時間までの筋力を損なうことが示唆されています

そのため、アクティブ・クールダウンを行うことによって、早期に筋グリコーゲンを再合成することが筋力の回復に有益であると考えられていました

しかし多くの研究結果では、アクティブ・クールダウンがパッシブ・クールダウンと比較して、筋グリコーゲンの合成速度に有意な差がないことを示しているとともに、アクティブ・クールダウン単独においても、その効果が否定されています

さらに注目したいのは、アクティブ・クールダウンにより、筋グリコーゲンの合成が妨げられる可能性があることです

高強度トレーニング後にクールダウンを行い、その45分後の筋グリコーゲンの含有量を調査した報告では、パッシブ・クールダウンでは筋グリコーゲンが増加したのに対して、アクティブ・クールダウンの場合、その増加は認められませんでした

その他の研究結果でもアクティブ・クールダウンが筋グリコーゲンの合成を妨げる可能性が示されており、ヴァン・ホーレンらは、アクティブ・クールダウンによる筋グリコーゲンの合成効果は期待できないばかりか、リスクについての今後の検証が必要であると述べています

~⑥心拍数・呼吸数が回復する×~

アクティブ・クールダウンには筋肉の生理学的効果だけでなく、心拍数や呼吸数、発汗や体温調整などの回復期間を短くする効果が期待されていました

実際、サイクリングトレーニング後のアクティブ・クールダウンによる心拍数、呼吸数の回復効果を検証した報告では、パッシブ・トレーニング後に比べて効果が高いことが示唆されており、同様の結果が他の研究結果からも示されています

しかしながら、他の報告では、パッシブ・クールダウンと比較して回復効果に差がないことも示唆されており、十分なコンセンサスが得られていないのが現状です

~⑦心理的ストレスや睡眠量を回復させる×~

さらに、トレーニングによる心理的ストレスの増加や睡眠量の低下が示唆されていますが、アクティブ・クールダウンはこのような心理面の回復効果があるとされていました

しかし、多くの研究結果からこのような心理面、睡眠量へのポジティブな報告はなく、逆にトレーニング経験が少ない場合は、アクティブ・クールダウンが心理的ストレスを増大させる可能性が示唆されています

~クールダウンをするなら気を付けたい3つの注意点~

これらの研究報告をまとめてレビューしたヴァン・ホーレンらは、「アクティブ・クールダウンによる効果は、乳酸の除去効果は期待できるが、それ以外の生理学的効果においては現在のところの有効性はない」と結論づけています

しかし一方で、クールダウンによるプラセボ効果は否定できず、個人にあったアクティブ・クールダウンの実施は否定しないとして、いくつかの注意点を述べています

・血流を増加させることを目的として低~中強度で行うこと

・クールダウンによるさらなる筋肉損傷を防ぐためにも低~中強度で行うこと

・筋グリコーゲンの合成を妨げないようにクールダウンは30分以内にとどめること

ヴァン・ホーレンらのレビューの結果は、アクティブ・クールダウンの効果にエビデンスはないというものでした

しかしながら、このレビューはナラティブ・レビュー(総説)であり、エビデンスを明確に示すものではありません

高いエビデンスを示すためには、バイアス(様々な要因によるデータの偏り)を管理したシステマティックレビューや統計解析を用いたメタアナリシスを行う必要があります

なぜこのような解析が行われていないのかというと、これまでに報告された研究の数が少なく、その質が低いためです

今でも私たちが当たり前のこととして行っているアクティブ・クールダウンは、その効果のエビデンスを検証するどころか、検証するための研究さえも十分に行われていないのが現状なのです

つまり、効果がないと言っているわけでなく、その効果に十分な科学的根拠が示されていないということですので、注意してください

~まとめ~

それでは今回のまとめです

筋トレ後のクールダウンについてですが、、

⑤筋力を回復させる「筋グリコーゲン」を合成できる×

⑥心拍数・呼吸数が回復する×

⑦心理的ストレスや睡眠量を回復させる×

そしてクールダウンを行う際の注意点として

・血流を増加させることを目的として低~中強度で行うこと

・クールダウンによるさらなる筋肉損傷を防ぐためにも低~中強度で行うこと

・筋グリコーゲンの合成を妨げないようにクールダウンは30分以内にとどめること

と挙げました

まだまだ分かっていないことも多い、クールダウンと筋肉の関係、、

日々勉強なんですね!

それでは読んでくれたみなさん、ありがとうございました!!


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