前回のブログで筋タンパク質の合成を高めるためには、特定の必須アミノ酸だけでなく、9つすべての必須アミノ酸をバランスよく含んだ良質なタンパク質を摂ることが大切と記述しました
具体的には、BCAAのサプリメントよりもホエイなどのプロテインを優先して摂取すること、BCAAのサプリメントを飲むのであれば、一緒にアミノ酸スコアが100である牛などの赤身肉、鶏の白身肉、牛乳なども摂取することが筋トレの効果をより高める、というものです
それではBCAAが優れていないのかと言えば、そうでもありません
近年、BCAAの一つである「ロイシン」に注目が集まっています
実は筋タンパク質の合成にロイシンが強く影響しているのではないか、と考えられているのです!
今回はそんな近年大注目のロイシンについて一緒に勉強していきましょう!
健康に日々を過ごしたい方、トレーニー必見です!
アミノ酸からタンパク質が合成される際は、DNAのなかにある設計図(アミノ酸配列の情報)が使われます
この仕組みはさらに詳しく見ると、DNAのなかにある設計図はまず、メッセンジャーであるmRNAにコピー(転写)されます
そしてmRNAの情報をもとにアミノ酸が統合され、タンパク質が合成されます
筋タンパク質の合成も同様の仕組みですが、その合成にスイッチを入れるのがmTORです
近年、様々な研究においてmTORを活性化させるカギとなるのがロイシンではないかと指摘されているのです
2014年、マクマスター大学のチャーチワードらは、ホエイプロテインに対するロイシンの量の影響について検証しています
習慣的に運動している20代の若年者を被験者として、一般的な摂取量(25g)のホエイプロテインを飲むグループ、少量(6.25g)のホエイに少量(0.75g)のロイシンを加えたものを飲むグループ、少量(6.25g)のホエイに多量(5.0g)のロイシンを加えたものを飲むグループに分けました
被験者は、筋トレ後にそれぞれのプロテインを摂取し、摂取後4.5時間後が経過したところで筋タンパク質の合成率が計測されました
その結果、一般的な接種量のホエイと比べて、少量のホエイに少量のロイシンを加えても筋タンパク質の合成率は高まりませんが、少量のホエイに多量のロイシンを加えることにより、同等の筋タンパク質の合成率を得ることが分かったのです
この結果は、ロイシンの摂取量が筋タンパク質の合成に強くしていることを示しています
ロイシンの効果については他にも報告されており、現在は「2g以上のロイシン」を含む食品やプロテインを摂ることが推奨されています
また、2017年に出された国際スポーツ栄養学会の公式声明でも、「0.7~3gのロイシン量」が推奨されています
このように説明すると、「今日からロイシンを積極的に摂ろう!」と考えてしまう人もいるかもしれませんが、先に説明したBCAAと同様に、他の必須アミノ酸もしっかり摂取したうえで、ロイシンの量が十分に備わっていることが筋タンパク質の合成を高めるポイントになるのです
筋タンパク質の合成を高める良質なタンパク質とは、「アミノ酸スコア100」であり、かつ「ロイシンを2g以上含む」食品やプロテインであると考えることができます
ちなみに市販のプロテインには、アミノ酸スコアやロイシンの含有量が明確に表示されているものがあります
このような品質表示も確認することで、良質なタンパク質か判断できるでしょう!
今回の講義は以上です!
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アカウント:kinnikundblog
それでは読んでくれたみなさん、ありがとうございました!
“~筋肉にはロイシンが大事!ロイシンって??~” への2件のフィードバック
Appreciate this post. Will try it out.
コメントありがとうございます!
ぜひお試しください!