こんにちは!Nです!
前回のブログで「筋肉への負荷を高め、より大きなメカニカルストレスを与えられるネガティブトレーニングは筋肥大の効果を高める」と紹介しました!
「じゃあ比較的楽なネガティブトレーニングだけやればいいじゃん」と思います、、
そこで今回はネガティブ動作の落とし穴を紹介します!
それではよろしくお願いします!
ネガティブトレーニングの具体的な効果について、世界で初めて科学的なエビデンスを示したのが、カナダのブリティッシュコロンビア大学のロイグらです
2009年、ロイグらはポジティブ、ネガティブ双方のトレーニングによる筋肥大の効果を検証した8つの研究報告をもとにメタアナリシスを行い、「ネガティブトレーニングはポジティブトレーニングよりも筋肥大の効果が高い」と結論づけました
この報告が筋トレの新たな“常識”として認知され、多くのメディアやトレーナーがネガティブトレーニングを推奨するようになったのです
ところがその後、多くの研究者がこれに疑義の声をあげました
その理由は、前述のメタアナリシスが対象とした研究報告のなかで精度の高い筋肉量の計測方法が用いられたのは、3つだけだったからです
そして、この3つの研究結果に対象を絞り、あらためて詳細な解析を行ったところ、ネガティブトレーニングで筋肥大のやや高い効果が示されたものの、双方のトレーニング効果には有意な差はありませんでした
2017年、ニューヨーク市立大学のシェーンフェルドらは、筋生検、超音波、MRIなど精度の高い計測方法を用いた15の研究報告をもとに、メタアナリシスを実施しました
その結果、ネガティブトレーニングでもポジティブトレーニングでも、それぞれ筋肥大の効果が認められたものの、やはり、双方のトレーニング効果には系統学的な有意差は見られず、ネガティブトレーニングによる筋肥大の効果はポジティブトレーニングよりもやや高い程度にとどまる、ということが示唆されたのです
シェーンフェルドらは、「ネガティブトレーニングを単独で行うことによる筋肥大のメリットは少ないものの、通常のトレーニングのなかでは、ポジティブ動作よりもネガティブ動作を意識して行うことは筋肥大の効果に寄与するだろう」と述べています
筋収縮の様式の違いによるトレーニング効果の研究も、運動スピードと同様にいまだ発展途上です
とはいえ最新のエビデンスでは、ネガティブトレーニングによる筋肥大の効果は、世間で言われているほど高くないことが示されています
ここまで紹介した知見を総合すれば、筋トレを行う際は、ネガティブ動作の運動スピードを緩やかにすることを意識しつつ、総負荷量を高めるようトレーニングをデザインすることが、筋肥大の効果の最大化に繋がると考えられます
2回にわたって説明してきたネガティブ動作による筋肥大、いかがでしたか?
まぁネガティブ動作で総負荷量を高めよう!ってことですかね
それでは読んでくれたみなさん、ありがとうございました!!