限界!という領域まで、関節を伸ばそう!


こんにちは!Nです!

みなさんは普段、筋トレをするときに、どれくらいまで関節を伸ばしますか?

なんだその質問!と思った方、確かに変な質問ですね笑

ただ筋トレは関節の曲げ伸ばし運動なんです!

今回はすべての筋トレメニューに関わる関節をどこまで伸ばすのか、について解説します!

筋トレする人必見!よろしくお願いします(__)

~可動域の正解は、パーシャルレンジか?
フルレンジか?~

筋トレは、器具やマシンを使って行う屈伸運動が基本です

そのため、関節を「どの範囲まで動かすか」によって、筋肥大の効果も大きく左右されます

関節を動かす範囲には、可動域いっぱいに曲げ伸ばしする「フルレンジ」と、中間の角度で動かす「パーシャルレンジ」があります

どちらの方法がより効果的なのかはこれまで、トレーナーや筋トレに関する記事によって、意見が分かれるところでした

ちなみに、比較的ラクなのは、パーシャルレンジです

これは、筋肉の「長さ」と、筋肉の「収縮力」が影響しています

筋肉は大きい方から筋線維、筋原線維という段階構造になっています

最も小さな筋原線維のなかには、筋タンパク質のアクチンからできた細い繊維、ミオシンからできた太い繊維があり、これらが1つの単位となってサルコメアが構成されています

筋肉の収縮は、無数にあるこのサルコメアによって生じています

ミオシン・フィラメントからはミオシンの頭が突き出ており、2つのフィラメントが重なり合うとミオシンの頭とアクチン・フィラメントが繋がり、クロスブリッジが形成されます

これによってフィラメントの滑り運動が生じ、筋肉が収縮するのです

そして、ミオシンとアクチンが最も重なり合う筋肉の長さを「生体長」と言い、筋肉が生体長にあるときは最大の収縮力、つまり最大の筋力が発揮されます

生体長より長くても短くても、発揮される力は減少します

この関係を表したのが、「長さ‐張力曲線」です

アームカールは主に上腕二頭筋が活動しますが、その筋肉の長さはひじ関節の角度によって決まります

ひじの可動範囲は0~130度までありますが、中間域である70度付近が上腕二頭筋の生体長となり、最大の筋力が発揮される角度となります

そのため、アームカールを行う場合、しっかり曲げるフルレンジよりも中間の角度で小さく動かすパーシャルレンジで行うほうが楽に感じるのです

これはスクワットやベンチプレスなどでも同じです

また、最初はフルレンジで行っていても、疲れてくると関節を動かす範囲が小さくなったという経験を持つ人も多いでしょう

それは私たちの身体が無意識に、最も楽にパワーを発揮できる生体長の範囲に動きを合わせようとしているからなのです

~筋肥大に効果的なのはフルレンジ~

トレーニングによる筋肥大は総負荷量、すなわち「トレーニングの強度(重量)×回数×セット数」によって決まりますが、近年の研究ではここに関節を動かす範囲も影響することが分かってきました

2012年、ブラジルのフェデラル大学のピントらは、関節を動かす範囲の異なりによるトレーニング効果について報告しています

ピントらは、40名の被験者を、アームカールをフルレンジ(0~130度)で行うグループと、パーシャルレンジ(50~100度)で行うグループに分け、ともに週2回のトレーニングを10週間行いました

トレーニングの運動強度は、最初の1、2週間は20RMの低強度トレーニングで、その後は徐々に減らし、9,10週では8RMで行っています

その結果、パーシャルレンジに比べ、フルレンジのグループで明らかな筋肥大の増大が示されました

効果量は、フルレンジがパーシャルレンジの2倍の値を示しています

この結果から、ピントらは「筋肥大を目的とした場合、フルレンジのトレーニングが有効である」と述べています

2013年、デンマーク・コペンハーゲン大学のプルームクイストらは、スクワットにおける肘の角度の違いによるトレーニング効果を検証しています

被験者をフルレンジのスクワット(0~130度)のグループと、パーシャルレンジのスクワット(0~60度)のグループに分け、週3回のトレーニングを12週間継続した結果、パーシャルレンジのスクワットのグループに比べ、フルレンジのスクワットのグループでは足の筋肉量が有意に増加していたのです

この結果は、パーシャルレンジのスクワットよりもフルレンジのスクワットの方が筋肥大の効果が高いことを示唆しています

これらの報告によって、現在は「筋肥大を目的としたトレーニングは、フルレンジが効果的である」と推奨されているのです

確かに、パーシャルレンジは生体長に近い運動範囲となるため、フルレンジよりも大きな筋力が発揮でき、より高強度のトレーニングを行うことができます

ところが、関節を動かす際に使われる筋肉の総負荷量を見ると、パーシャルレンジよりもフルレンジの方が高いことがデータで示されています

こうしたことが、筋肥大を目的としたトレーニングにおいてフルレンジが推奨される理由となっているのです

~まとめ~

ここでまとめます!

筋トレは関節を動かす運動です、だから関節をどこまで動かすか考えないと

筋肥大を目的とするなら、可動域いっぱいに曲げ伸ばしする「フルレンジ」が大事です!

次回は関節の可動域とケガのリスクを紹介します!

それでは読んでくれたみなさん、ありがとうございました!!


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