こんにちは!Nです!
前回のブログで運動スピードが速いほど大きな運動単位が動員でき、多くの筋線維を収縮することが可能となり、このスピードの上限が「8秒以内」と紹介しました
ただ8秒以上ではいけないのでしょうか?
今回は8秒以上筋トレが良くない理由を紹介します💀
すべてのトレーニー必見です!
それではよろしくお願いします!!
マクマスター大学のシェプストーンらは20代の被験者を集め、アームカールを使った運動スピードに関する実験を行いました
片方のグループは運動スピードが1秒以内(ファストトレーニング)、もう一方のグループは8秒~9秒(スロートレーニング)という条件で、それぞれ疲労困憊になるまでアームカールを行い、これを4セット、週3回の頻度で8週間実施しました
そして、トレーニング前後の上腕二頭筋の横断面積、筋線維のタイプ別の横断面積を計測したところ、両グループともに上腕二頭筋の筋肥大が認められたものの、ファストトレーニングのグループの方がより高い効果が認められたのです
運動単位はそのサイズにより、特徴の異なる筋線維のタイプに対応しています
小さな運動単位は「タイプⅠ(遅筋線維)」に分類され、発揮する力が弱く、収縮の速度も緩やかですが、疲れにくいことが特徴です
大きな運動単位は「タイプⅡ(速筋線維)」に分類され、発揮する力が強く、収縮の速度も速いのですが、疲れやすいことが特徴です
さらにタイプⅡの筋線維は、強い力を素早く発揮する「Ⅱa」、さらに強力な力を素早く発揮する「Ⅱx」に分類されます
シェプストーンらは、タイプ別の筋線維の肥大についても調べています
その結果、タイプⅠ線維の肥大は両グループともに増加を示し、グループ間に有意な差は認められませんでした
しかし、タイプⅡ線維はファストトレーニングのグループのほうが有意な増加を示したのです
・タイプⅠ線維を肥大させる効果は「ファストトレーニング」「スロートレーニング」ともいに同じ
・「ファストトレーニング」は、タイプⅡ線維を効果的に肥大させる
小さな運動単位 | 大きな運動単位 | ||
筋線維のタイプ | タイプⅠ | タイプⅡa | タイプⅡx |
力の強さ | 弱い | 強い | 最も強い |
収縮速度 | 遅い | 速い | 最も速い |
疲労度 | 疲れにくい | 疲れやすい | とても疲れやすい |
収縮タイプ | 持久型 | パワー型 | 瞬発性 |
シェプストーンらの報告を後押しするように、オーストラリア・ニューイングランド大学のシューケンらは、ベンチプレスやスクワットといった多関節トレーニングでも、スロートレーニングではタイプⅡ線維の十分な肥大ができないと報告しています
これらの情報に、現在は8秒より遅いスロートレーニングは筋肥大の効果が低いと考えられています
8秒以上のスロートレーニングでは、大きな運動単位にあたるタイプⅡ線維の収縮を十分動員できず、筋肥大の効果が低いです
筋肥大の効果を最大化させるためにも、ファストトレーニングを意識し、少なくとも「8秒以内」の運動スピードで日々のトレーニングを組み立ててみましょう!
それでは読んでくれたみなさん、ありがとうございました!!