実は筋トレ前にストレッチはしていけない!?


こんにちは!Nです!

運動前にウォームアップをすることは、怪我の予防やパフォーマンスを高めるために大切な準備です

準備が整っていない状態では、最大のトレーニング効果を得られるはずがありません

しかし、ウォームアップには、「ある重要な注意点」があります

それは、ウォームアップで私たちが常識的に行っている「ストレッチ」です

今回は筋トレとストレッチの関係について紹介します!

すべてのトレーニー必見です!

~ストレッチについての残念なエビデンス~

なぜ一般的に運動前のストレッチが推奨されているのかというと、「ストレッチにより怪我を予防できる」というエビデンスがあるからです

しかし、ストレッチの効果には、もう一つ残念なエビデンスが存在します

それは、「運動前のストレッチは筋トレのパフォーマンスを低下させる」というものです

2004年、カナダ・SMBJ病院のシュライアーらは、世界で初めてストレッチが筋力やジャンプなどの瞬発力を低下させることを明らかにしました

シュライアーらの報告以降、多くの研究者によって同様の結果が報告され、2006年には欧州スポーツ医学会が、2010年にはアメリカスポーツ医学会が、「運動前のストレッチがパフォーマンスを低下させる」という公式声明を発表したのです

さらに、アメリカ・ルイジアナ州立大学のネルソンらは、「トレーニング前のストレッチは筋肥大の効果を減少させる」という報告をしています

ストレッチには、静的に筋肉を伸ばす「スタティック(静的)・ストレッチ」と、動的に筋肉を伸ばす「ダイナミック(動的)・ストレッチ」の2つがありますが、前者のスタティック・ストレッチを行うと、トレーニングによる筋肥大の効果が減少してしまうことが明らかになったのです

ネルソンらは被験者にストレッチを行った場合と行わない場合で、1RMの60%のレッグカールを疲労困憊になるまで行わせました

レッグカールの運動回数をカウントした結果、ストレッチをした場合、運動回数が24%も少なくなりました

また、ブラジル・サンパウロ大学のバローゾらは、ストレッチが運動回数だけでなく、総負荷量も減少させることを明らかにしました

さらに、バローゾらはトレーニング経験のある被験者に対して、ストレッチを行った場合と行わない場合で、1RMの80%のレッグプレスを疲労困憊になるまで行わせ、8セット繰り返させました

その結果、ストレッチを行った場合は、運動回数が18%、総負荷量が23%も減少することがわかったのです

また、ブラジル・サンパウロ大学のバローゾらは、ストレッチが運動回数だけでなく、総負荷量も減少させることが明らかにしました

さらに、バローニらはトレーニング経験のある被験者に対して、ストレッチを行った場合と行わない場合で、1RMの80%のレッグプレスを疲労困憊になるまで行わせ、8セット繰り返させました

その結果、ストレッチを行った場合は、運動回数が18%、総負荷量が23%も減少することが分かったのです

~ストレッチが運動回数を減らしてしまう3つの理由~

では、なぜストレッチは運動回数を減少させてしまうのでしょうか?

バローゾは3つの要因が考えられますと言います

1つ目の要因は、筋肉をまとめて動かす「運動単位(モーターユニット)」が一部しか働くなってしまうためです

トレーニングによる筋肥大の効果を最大化させるためには、筋肉を形作っているすべての筋線維を収縮させることがポイントになります

そこで重要になるのが運動単位です

これは1つの運動神経と複数の筋線維がまとまったチームのようなものです

運動をするときは、筋繊維が1つひとつ働くのではなく、いわば「チームごとに」働いています

トレーニングをするときは、その筋肉にあるすべてのチームを動員することが筋肥大の効果を高めるのです

2つ目の要因は、ストレッチが筋肉の「粘り」を低下させてしまうためです

筋肉は「弾性要素」と「粘弾性要素」によって構成され、ある程度の粘り(粘弾性)があるため、ゴムのように伸び縮みして、自在に動くことができます

ストレッチにはこの性質を低下させる作用があり、結果的に筋力を低下させてしまうのです

3つ目は、ストレッチによって筋肉内の血流が極度の貧血(阻血状態)になるためです

バローゾは、ストレッチによって筋肉が阻血状態になったままトレーニングを行うと疲労物質を除去できず、疲れやすくなると推測しています

結果、運動回数を増やすことができなくなる可能性があります

~まとめ~

今回は筋トレとストレッチの関係について科学的な視点から紹介しました

「スタティック(静的)・ストレッチ」を行うと、トレーニングによる筋肥大の効果が減少してしまうことが明らかになったのです

1つ目の要因は、筋肉をまとめて動かす「運動単位(モーターユニット)」が一部しか働くなってしまうため

2つ目の要因は、ストレッチが筋肉の「粘り」を低下させてしまうため

3つ目は、ストレッチによって筋肉内の血流が極度の貧血(阻血状態)になるため

次回はストレッチと筋肥大の関係、そして筋トレとストレッチを併用させた人はどうすればいいのか、について紹介します!

それでは読んでくれたみなさん、ありがとうございました!!


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です